2023.04.28
- 板金加工
- コラム
大量生産品用溶接ジグ グルグルZ-Gen1.0
新規のお客様案件で今年から製作を開始している大量生産品があります。
大量生産品 つまり同じものを多く製作するので、例えば1台あたりの製作に1分節約できれば
製作した製品の数、100台なら100分の工数を節約できます!
この製品は完成までの作業工程が多くあるので、いろいろな工程に時間を節約するジグをつくって工数をどんどん節約できたら
チリツモで多くの工数、何時間や何日という時間を節約することも可能です!
僕のジグづくりのモットーは「なるべくあるものを使って製作する」ことです。
レーザー加工機や機械加工でジグの部材をつくることも場合によってありますが、それは他のスタッフの
手を借りること、つまり会社の生産余力を使い、生産計画を遅らせてしまうことになる。
なるべくそれは避けたいので現場にある部材、特に長期間在庫として眠っているような部材を活用できないか、
ジグをつくる自分の作業をなるべく短時間で必要な機能を持つジグをつくれないか頭をフル回転させて構想を練ります。
このジグの拘りポイントは
・ジグが転倒する危険がないように足元を重くしたい。
・長い期間大量生産を行う見込みなので錆びないようにステンレス仕様!
また、このジグで主に狙いたい機能は
①、本体部材(コの字の板)表面の曲がり、歪みをなるべく抑え、曲がり修正の工数を節約したい。
②、①を実現するために本体部材を拘束する必要があるが、バチッと一瞬で拘束したい。
③、部材を溶接する時の姿勢を絶えず溶接しやすい姿勢で施工できるようにぐるぐる回り、溶接時間を節約したい。
④、ジグに固定している状態で取り付けた部材の倒れを修正したい。
早速構想をもとに製作!
ジグ完成後、実際に製品の溶接を行ってみます。
期待通りの機能を実現でき、溶接しやすくなることで溶接外観をきれいに施工できる恩恵も得られました!
ただ欠点がひとつ…
このジグのミソとなる文鎮(赤い取手がついた部品に取り付けた平べったい部品)が重く、本体部材を外す時に重さで下がってしまう(汗)
そこは輪ゴムをつけて文鎮が上がった状態をキープできて問題解決!
カッコ悪いのはご愛嬌(笑)今度ホームセンターに行ったらバネでも買ってきて取り付けます♪
100台や1000台溶接してみて気付くこともあるのでその都度バージョンアップしてどんどん進化させて行きます!
このジグを使ってバリバリ大量生産しますよ~!
当社はジグづくりの経験も豊富なのでジグ製作のご用命もお待ちしてます♪
本社工場長:赤井洋輔